オーガニックぶどうジュースに出会うまで

オーガニックぶどうジュースに出会うまで

ジュースビジネスをはじめる5年前、当時日本はバブルの流れで景気がよかった時代、まだ日本には品質のよいノンアルコール飲料がなく、高級なレストランに行っても、お酒が飲めない人向けのものは、オレンジジュース、ペリエくらいしかありませんでした。甘いオレンジジュースはフランス料理に合わないので、多くの人は無料の水か有料のミネラルウオーターで我慢していました。

そんなとき、私はスイスに旅行したときに「ジュースの王様」、「ジュースのロールスロイス」と評されていた天然ストレート果汁100%のブランドジュースに出会いました。ワインのように使用されているぶどう品種もイタリア産サンジョベーゼ、ランブルスコ(赤)、トレビアーノ(白)とはっきり分かり、とてもクオリティが高く、ソムリエ世界一の田崎真也氏もそのテイスティングのコメントを出されているように、味わいも「甘みと酸味がバランスした、一般のぶどうジュースには感じられない」、いままでに飲んだことのない衝撃的な美味しさのぶどうジュースでした。

「世界にはこんなに美味しいぶどうジュースがあるのか」

私はとても気に入ってこのぶどうジュースを滞在中食事の度に注文して、「料理と飲み物で食事を楽しむ」という、お酒の飲める人なら当たり前のように経験できることをはじめてスイスで経験することができました。

その美味しさを忘れられず、帰国してからも私はずっと「日本でもこのぶどうジュースが飲めればよいのに」、「どこかで売ってくれないかな」と考えていました。

5年後再びスイスを訪れ、またこのブランドのぶどうジュースを飲んで帰国しました。今回は空き瓶も持ち帰ってきました。

そこで私は「自分がスイスで経験したような食事を楽しむ喜び、感動を日本でも私と同じようにお酒が飲めない人にも味わってもらいたい」とこの高価なぶどうジュースを自ら輸入販売することを決意しました。

その後紆余曲折はありましたが、何とか予想通り日本には私と同じように、お酒が飲めないため、「ワインを飲める人のように料理と合わせて食事を楽しむということができない」人がたくさんいて、このジュースはレストランで大人気を博しました。

しかし、メーカーの経営の失敗により、残念ながら15年後生産中止が決定、このブランドのぶどうジュースは第二次大戦後から半世紀以上にもわたるその長い歴史に終止符を打ちました。

生産中止で取り扱う商品がなくなった、「さあどうしよう、廃業か」、そんななかで2015年に出会ったのが、Didier Goubet氏が造る「Didier」でした。

実は私ははじめてジュースビジネスを手掛けていたときから、天然ストレート果汁100%だけでなく、さらに「オーガニック、無添加」に高い関心を持っていました。スイスのブランドぶどうジュースは当時世界NO1の品質を誇っていたとは言え、「オーガニックでない」、「無添加ではなく、極めて微量、日本の残存基準の2分の1以下ではあるにせよ酸化防止剤(二酸化イオウ)が使用されている」状態だったからです。

フランスのぶどうジュース「Didier」は天然ストレート果汁100%だけでなく、しかもオーガニック、無添加、申し分のない、まさに私がこれまで見てきたなかで最高、求める理想的なハイクオリティでした。

その原材料もフランス産ボルドーワイン銘柄ぶどう品種と「ワインでもないぶどうジュースにどこまでこだわるのか」というほどの職人気質の逸品です。

酸化防止剤も一切使用しないで、開栓後も冷蔵保管しておけば数週間経過しても市販のぶどうジュースと違って大きく劣化しにくい、「どうしてこんな高い品質の製品を造ることができるのか」、その秘密は製造過程にありました。

生産中止になったかつてのブランドぶどうジュースもそうでしたが、「Didier」もやはり瓶詰め後に時間をかけて低温殺菌を施していました。発酵しない程度に瓶詰めされたジュースのなかでぶどう酵母が生きているので、ワインのように熟成し続けるのです。農薬、化学肥料が一切使用されていないぶどうから搾られた果汁、ぶどう酵母が生きている、まさに自然の恵みとも言うべきぶどうジュースなので、酸化防止剤がなくとも長期間その美味しさを熟成しながら保持できるというわけです。

ノンアルコールを選ぶのならこのような「美味しいだけでなく、身体にもよいもの」をぜひ選んで頂きたいと思います。

食は人間の身体を造る源です。
天然の原材料で、無農薬、添加物のないものを摂取するのが一番であり、それで美味しければ言うことありません。

多くのレストランで「料理だけでなく、飲み物としても本当にお客様にとって身体によいものを提供」して頂き、お客様も「美味しく身体にもやさしいぶどうジュースで食事を楽しんで」頂ける、そんなシーンを創る手助けになればと考えています。

それが私の強い願いです。
世界NO1のぶどうジュース「Didier」、ぜひお試しください。